Kindle Unlimitedを導入したおかげで、今年は人生でいちばんまんがを読んだ1年になった。だいたい800冊? くらい。1日2、3冊ペースと考えるとけっこうなアレですね。食事並み。そういうわけなので新刊とKindle Unlimitedで読んだ分で分けて今年よかったやつを書きまんた。
1.スナックバス江
(フォビドゥン澁川/ヤングジャンプ)
札幌の北24条にある場末のスナックでママと常連客が繰り広げる、酒の勢いとは関係なしに方向性の狂った会話劇。心底しょうもないと同時に秀逸なコント。外見はモブ以外の何者でもないおじさん達が異様にイイ味を出しています。
2.ロロッロ!
(桜井のりお/週刊少年チャンピオン)
『みつどもえ』をなんとなく引き継いだ感のある可愛い連中がアンモラルなギャグを繰り広げる。「毒」を限界まで抑えつつ、要所要所に本当にヤバいやつ(ポリス等)をぶち込んでくる緩急の付け方も最高。読んでる間中ずっとキモオタの笑顔になれる。(読んでない間も)
3.ドグマ荘の11人
(渡辺電機㈱/きちがいコミックス)
まんが家が集まるアパート「ドグマ荘」。そこは暴力と謀略が渦巻く性と死の狂気空間であった…。数ある『まんが道』パロディの中でも最兇、下品で出鱈目な怪奇と笑いの痛快まんが。現実と虚構の狭間から永遠に抜け出せない「業」をみな背負っているのだ…。
4.王様ランキング
(十日草輔/ビームコミックス)
今更おれが付け加えることは特にない。コミックス楽しみですね。作者の人は見るたびに名前変わってる気がする。
5.カムヤライド
(久正人/コミック乱ツインズ)
これも今更おれが付け加えることはなにもない傑作。時代劇特撮ヒーローものは数あれど、古墳時代が舞台なのはこの作品くらいでは。ヒーローと怪人のデザイン、ガジェット、副武装、決めゼリフ、ポーズ、すべてが格好いい。完璧。
6.金剛寺さんは面倒臭い
(とよ田みのる/ゲッサン)
21世紀の発明では?と思えるほどにめちゃくちゃに画期的、かつ「なんで今までなかったんだろう」くらいにしっくりくる表現・描写の数々に圧倒される唯一無二のハイテンションラブコメ。全部の全部がよい。大吉。
7.ジガ -ZIGA-
(佐野ロクロウ・肥田野健太郎/週刊少年ジャンプ)
やりたいことは痛いほどに分かる大怪獣バトルもの。少年漫画ではコケる印象しかない題材に真正面から挑んでいる。1話で期待を持たせつつもエンジンがかかってくるのが2巻に入ってからだったり、デザインはともかく画に重厚さがイマイチ感じられなかったり、週刊ジャンプでなければもっと別の展開があったんじゃないの!? と思わないでもないですが大好き。
8.本田鹿の子の本棚
(佐藤将/リイドカフェ)
最近よく見る「まんがで読む名著」とか「読書家まんが」の類かな? と思いきや『偽書百選』だったという。トンデモな本についてのレビューを読んでいるときのワクワクを毎回味わえるので「活字秘宝」とか好きだった人に勧めたい。
9.ヤオチノ乱
(泉仁優一/コミックDAYS)
「現代に生きる忍」が中忍試験みたいなのを池袋で繰り広げるバトルコミック。主人公の目つきが悪くて最高。最高過ぎるので後日また詳細を書く。
10.DINER
(平山夢明・河合孝典/ヤングジャンプ)
殺し屋だけが集まるダイナーで繰り広げられるサスペンスアクション。原作の悪趣味エッセンスを上手に希釈してるな~と思っていたら、舞台はダイナーを飛び出し単なる能力バトルものみたいになってしまった。早いとこ軌道修正してもらいたいものです。とか言ってたらとなりのヤングジャンプに移籍。
あとは『死都調布』とか『ダンゲロス1969』とか『ふたりモノローグ』とか『恐怖口が目女』とか『アンダー3』とかもよかったですね。よさが溢れる1年でした。以上です。