決してクソゲーではないけど、なんか、もっと、こう、期待していたのとは微妙に違ったな~というモヤモヤ感があるやつ。どれもそれなりに遊びましたが、こう。なんか。というアレです。こういう文脈でもないとあんまり語る機会の無いゲームたちなんで勘弁して下さい。決してワースト5ではないです。仮にワースト5なら1位のヤツぶっちぎりで2位以下は無いです。
1.ボーダーブレイク(PS4版)
(セガゲームス/PS4)
自身でカスタマイズしたロボット兵器を駆ってのチーム戦! アクションの腕前、戦況を見極める判断力、仲間との連携などさまざまな要素が絡み合うバトルの面白さは特筆もの。PS4版はバトル自体のルールやパーツ性能などはほぼアーケード版を踏襲しており、特殊なコントローラによる操作もマウスさえあればだいたい再現できるように調整している点は悪くなかったが、それ以外、具体的にはPS4への移植に際して追加された部分は漏れなくダメだった。最小限の努力で最大限のダメージを与えてくれたなという。
あちこちで言われているように「ガチャ」がガン過ぎる。ロボットカスタマイズもののゲームであり、パーツを集めて自己流の機体を作り上げていくのがいちばんの醍醐味なのに、PS4版『ボダブレ』はこのパーツ入手手段をガチャにしやがった。アーケード版では報酬でもらえる素材+GP(クレジット投入すると増えるポイント)で好きなパーツを買える仕組みで、まあリアルマネーは必要だけどガチャよりよほどモチベーション的にマシじゃない? 『モンハン』がどのクエストでどのモンスターを倒してももらえるものはお金だけで、装備はガチャ(全系統の武器・防具のうちどれが当たるかわからない)でしか入手できないゲームだったらゲボゲボドチャクソカーニバルの烙印押されるけど、PS4版『ボダブレ』がそれなんです。仮に金があまり余っている中年男性でも忌避するわ。追加されたストーリーモードは意味わかんねえしチュートリアルにもなってないし報酬もしょっぱいし演出も地味だし、プレイする意義が見いだせない。
配信から半年も経っていないが、現段階ですでに「マッチングがクソ→ランクマッチに人が減る→ますますマッチングがクソ」の無限ループに陥っており、正直なところ詰んでいる気がする。次世代へ伝えていきたい移植失敗例です。全部「なかったこと」にできないのコレ。
2.Fallout76
(ベセスダ・ソフトワークス/PS4、Xbox one)
一通りマップを埋めると一気にやることが無くなり、ボリューム面では前作までと比べるとだいぶ落ちる。ゴルフ場に核を落として、他のプレイヤー(たぶん中年男性)が群がる中でレア武器掘りをするくらいしかない。
オンラインを実現するために様々な制約が課されている一方で、「オンラインならではの遊び」は基本的にすべて滑っている(誰1人やってない対人イベント等)。長い目で見ていきたいタイトルだが、無限の遊び場を提供してくれるはずのオンライン要素が現状、足枷にしかなっていないのはトホホ感が凄い。
3.METAL MAX Xeno -滅ぼされざる者たち-
(角川ゲームス/PS4、PS Vita)
『モンハンワールド』や『ポケモンピカブイ』と同じく、シリーズのお約束を大幅に見直しリビルドした野心作。今までの『メタルマックス』は大破壊が起きた後のマッドマックス的世界で戦車を乗り回してヒャッハーする賞金稼ぎたちのRPGだったが、今作は人類の生き残りが5、6人しかいないというマジで滅亡寸前の世界の「デストキオ」が舞台。なのでシリーズの「良さ」がことごとく削られてしまっている。街も村もNPCも無し。ポストアポカリプス世界でたくましく生きる人々との軽妙な会話もサブクエストも無し。どれだけ賞金を稼ごうが、インテリアもおだいじんも無し。お金の使い道は戦車の改造や武器防具の購入だが、そもそも人類滅亡寸前で金を払ったりしてる場合じゃないのでは。ポチ(ペット)も無し。お遊び道具も無し。舞台が滅亡後の東京なので、ダンジョンは東京駅だの六本木タワーだのビッグサイトだのなかなか魅力的なシチュエーションが多いが、中身は全部崩れかけたビルなので面白みに欠ける。ついでに言うとダンジョンの仕掛けとか謎解き等もいっさい無し。
周回プレイと戦車の改造に特化したと思われる内容で、おそらくは限られた予算の中で力をつぎ込む部分と削ぎ落す部分をしっかり取捨選択した結果と思われる。方向性が間違っていたとは思わないが、やはりシリーズファンとしては寂しいものがある。
キャラクター自体はそれなりに魅力的だが、ストーリーは薄味。主人公の腕はラスボスの人工頭脳みたいなヤツに侵されており「意識がだんだん乗っ取られてしまう! ウワーッ」みたいなイベントが途中にあるのだが、その後は特に何事もなく元気なままエンディングを迎えた。あとマジで人類が滅亡寸前なので「頑張って子作りをしよう!」みたいな会話が拠点で何度も繰り返される。ただし生き残ってるのはジジイのメカニック、獣人の少女、オネエの武器屋、不妊症のソルジャー、アンドロイドのオペレーター、というメンバーなのでいろいろ前途多難。普通の中年男性はなぜかいない。
4.二ノ国II レヴァナントキングダム
(レベルファイブ/PS4、PC)
「スタジオジブリ」チックなキャラクターとアニメーション表現で評判だったRPG『二ノ国』シリーズの最新作。アクション要素を取り入れたバトル、多彩なキャラクターたちを仲間にしての王国づくりパート、そして豊富なやり込み要素!! みたいな、なんというか「ゲーム雑誌なら紹介しやすそうなウリ」がいろいろと盛り込まれており、グラフィックも音楽もゲームバランスもインターフェイスも良好。ただ物語が致命的に面白くない。
簡単に言ってしまうとストーリーの軸の1つは「中年男性の異世界転生無双モノ」で、彼の活躍と葛藤ぶりはわりと見ごたえがあるものの、それ以外のキャラは驚くほど地に足が付いておらず、フワフワした子供だまし世界の住人でしかない。いっそのこと完全に中年男性をターゲットにしたほうが突き抜けた話になったのでは。大型アップデートが最近配信されたが「今?」感が強い。
5.ロックマン11 運命の歯車!!
(カプコン/PS4、Xbox one、Nintendo Switch、Steam)
いや、面白かったですよ? 1ステージが長いのにワイリーステージが短いことを除けば、相変わらずの高めの難易度は絶妙な歯ごたえ。でもまあ、1回クリアしたらいいやって感じになってしまって…。過去作のロックマンはそれなりに周回プレイする気になったのに、今作はそれがしんどい。ゲームに問題があるのか単に中年男性のポテンシャルのせいなのか判断しづらい。
全作『9』と『10』は8ビットファミコン風ドット絵でダウンロード専売1000円というお手軽さだったのだが、ぶっちゃけ今の時代の『ロックマン』ってそれくらいのタイトルで十分なのでは? シンプル操作の横スクロールアクションである以上、今作みたいにグラフィックやボイスや追加システムを頑張っても、プレイヤーの満足感にはそれほど貢献できないのでは? と思ってしまった。
以上です。まったく関係ないけど『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』がえらく面白いので今年はコレばっかやって過ごすことになりそうです。