ジャッカルの日

漫画・ゲーム・映画・怪奇についてバカが感想と考察を書く

【2018】映画とかなんかいろいろの10選または3選

【2018】今年観たよかった映画10選

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①カメラを止めるな!

②ヘレディタリー 継承

③レディ・プレイヤー1

④シェイプ・オブ・ウォーター

⑤バーフバリ 伝説誕生/バーフバリ 王の帰還

⑥ボヘミアン・ラプソディ

⑦タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら

⑧ガールズ&パンツァー 最終章(第1話)

⑨パシフィック・リム アップライジング

⑩HiGH&LOW THE MOVIE 3/FINAL MISSION

 

 ①はオールタイムベスト級。ハッピー。「感染拡大」していく過程も含めて、映画の持つパワーを感じた。②は今まで観たあらゆるホラー映画の中でいちばん怖いし厭だった。エンターテインメント性を完全に排したところから新たなエンターテインメントが生まれた。みたいな。③はツッコミどころを多大に残しつつも、それを気にさせない燃える展開で突き進むというオタクの力技を存分に見せつけられた感じ。卑怯。④は細部の細部までこだわった美術がすごい。普段そんなトコなんか気にしないおれでも目がいってしまう繊細さ。これまた卑怯。⑤、これも①に勝るとも劣らないレベルで観客が盛り上がっていた。みんなが本心から熱狂できていることがわかるコンテンツはそれだけで最高だなと思うようになった。⑥はラスト30分のライブ再現ですべてのお釣りが来るのでは。⑦はAmazonプライムで観た2010年の映画。はちゃめちゃにグロくて笑える、ホラーコメディというジャンルでは最強クラスの1本。⑧は今年中にもう1話くらいは観られるかと思ってたが全然そんなことなかったですね。完結まで不慮の事故で死なないようにしたい。⑨、がんばってたと思う。⑩、がんばってたと思う。背伸びしてる感も含め愛おしい。

 

【2018】今年観たよかったアニメ3選

①アドベンチャー・タイム

②SSSS.GRIDMAN

③ポプテピピック

 アニメはあまり熱心に追いかけないタチだが、今年はわりと観ていたと思う。①は今年完結したんでしたっけ。世界観の作り込みとデタラメさに圧倒されっぱなしのファンタジーアクションギャグアドベンチャー。まだ全話観られていないが観たらまた別の感想が湧くんだろうな。大コケした『スナックワールド』はこれを目指していたのでは。②制作会社の良いところと悪いところが存分に発揮されていた。3クールくらい見ていたかった。③なんか、なかったことにされてない? 無意味の良さと消化の早さを改めて教えてくれたアニメ。DVDもサントラも即購入したよおれは。

 

【2018】今年読んだよかったネット記事3選

 

① タコの刺身が好きすぎるので最高に合うしょうゆを100本の中から探してみた

r.gnavi.co.jp

 

②クトゥルー神話って日本でどう広まったの?『デモンベイン』が安心感を与え、現代怪奇としての『クトゥルフ神話TRPG』がニコニコ動画にマッチし、『ニャル子さん』がブーストさせた【インタビュー:森瀬繚】

news.denfaminicogamer.jp

 

③孤独のマイクラ

getnavi.jp

 

①は100本以上のしょうゆを購入し、1本1本にタコの刺身との相性についてのレビューを詳細に記しているだけでもスゴいのだが、本筋と関係ない部分が凄まじすぎる。注力のしかたに狂気すら感じるウルトラ長文記事(1時間は潰せる)。ライターなら誰しも目指したい境地。羨ましい。電ファミニコゲーマーは「ノムさんにパワプロの選手のパラメータを語ってもらう」「ZUN×トビー・フォックス」など奇跡みたいなインタビューをいろいろ出しているほか、②のような「誰かこれウマいことまとめてくれないかなあ」とぼんやり思っていたことを記事にしてくれるので良い。③、黄色い変な顔の作者がゲーム(『マインクラフト』)を遊んでいるフリをしつつエッセイを描く、という桜玉吉スタイルのまんがだが、「共感性の低さ」がスリリングの域まで達している。「なんだかすごいものを読んだ」という感想のみが残る新しいまんが体験。不愉快さが絶妙なスパイス。

 

 以上です。

 

【2018】今年出たよかったまんが10選(新刊編)

 Kindle Unlimitedを導入したおかげで、今年は人生でいちばんまんがを読んだ1年になった。だいたい800冊? くらい。1日2、3冊ペースと考えるとけっこうなアレですね。食事並み。そういうわけなので新刊とKindle Unlimitedで読んだ分で分けて今年よかったやつを書きまんた。

 

1.スナックバス江

(フォビドゥン澁川/ヤングジャンプ)

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 札幌の北24条にある場末のスナックでママと常連客が繰り広げる、酒の勢いとは関係なしに方向性の狂った会話劇。心底しょうもないと同時に秀逸なコント。外見はモブ以外の何者でもないおじさん達が異様にイイ味を出しています。


2.ロロッロ!

(桜井のりお/週刊少年チャンピオン)

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 『みつどもえ』をなんとなく引き継いだ感のある可愛い連中がアンモラルなギャグを繰り広げる。「毒」を限界まで抑えつつ、要所要所に本当にヤバいやつ(ポリス等)をぶち込んでくる緩急の付け方も最高。読んでる間中ずっとキモオタの笑顔になれる。(読んでない間も)

 

3.ドグマ荘の11人

(渡辺電機㈱/きちがいコミックス)

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 まんが家が集まるアパート「ドグマ荘」。そこは暴力と謀略が渦巻く性と死の狂気空間であった…。数ある『まんが道』パロディの中でも最兇、下品で出鱈目な怪奇と笑いの痛快まんが。現実と虚構の狭間から永遠に抜け出せない「業」をみな背負っているのだ…。

 

4.王様ランキング

(十日草輔/ビームコミックス)

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 今更おれが付け加えることは特にない。コミックス楽しみですね。作者の人は見るたびに名前変わってる気がする。

 

5.カムヤライド

(久正人/コミック乱ツインズ)

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 これも今更おれが付け加えることはなにもない傑作。時代劇特撮ヒーローものは数あれど、古墳時代が舞台なのはこの作品くらいでは。ヒーローと怪人のデザイン、ガジェット、副武装、決めゼリフ、ポーズ、すべてが格好いい。完璧。


6.金剛寺さんは面倒臭い

(とよ田みのる/ゲッサン)

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 21世紀の発明では?と思えるほどにめちゃくちゃに画期的、かつ「なんで今までなかったんだろう」くらいにしっくりくる表現・描写の数々に圧倒される唯一無二のハイテンションラブコメ。全部の全部がよい。大吉。


7.ジガ -ZIGA-

(佐野ロクロウ・肥田野健太郎/週刊少年ジャンプ)

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 やりたいことは痛いほどに分かる大怪獣バトルもの。少年漫画ではコケる印象しかない題材に真正面から挑んでいる。1話で期待を持たせつつもエンジンがかかってくるのが2巻に入ってからだったり、デザインはともかく画に重厚さがイマイチ感じられなかったり、週刊ジャンプでなければもっと別の展開があったんじゃないの!?  と思わないでもないですが大好き。

 

8.本田鹿の子の本棚

(佐藤将/リイドカフェ)

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 最近よく見る「まんがで読む名著」とか「読書家まんが」の類かな? と思いきや『偽書百選』だったという。トンデモな本についてのレビューを読んでいるときのワクワクを毎回味わえるので「活字秘宝」とか好きだった人に勧めたい。

 

9.ヤオチノ乱

(泉仁優一/コミックDAYS)

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 「現代に生きる忍」が中忍試験みたいなのを池袋で繰り広げるバトルコミック。主人公の目つきが悪くて最高。最高過ぎるので後日また詳細を書く。

 

10.DINER

(平山夢明・河合孝典/ヤングジャンプ)

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 殺し屋だけが集まるダイナーで繰り広げられるサスペンスアクション。原作の悪趣味エッセンスを上手に希釈してるな~と思っていたら、舞台はダイナーを飛び出し単なる能力バトルものみたいになってしまった。早いとこ軌道修正してもらいたいものです。とか言ってたらとなりのヤングジャンプに移籍。

 

 あとは『死都調布』とか『ダンゲロス1969』とか『ふたりモノローグ』とか『恐怖口が目女』とか『アンダー3』とかもよかったですね。よさが溢れる1年でした。以上です。

meattrain.hatenablog.com

【2018】中年男性が選ぶ肩透かしゲーム5選

 決してクソゲーではないけど、なんか、もっと、こう、期待していたのとは微妙に違ったな~というモヤモヤ感があるやつ。どれもそれなりに遊びましたが、こう。なんか。というアレです。こういう文脈でもないとあんまり語る機会の無いゲームたちなんで勘弁して下さい。決してワースト5ではないです。仮にワースト5なら1位のヤツぶっちぎりで2位以下は無いです。


1.ボーダーブレイク(PS4版)

(セガゲームス/PS4)

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 自身でカスタマイズしたロボット兵器を駆ってのチーム戦! アクションの腕前、戦況を見極める判断力、仲間との連携などさまざまな要素が絡み合うバトルの面白さは特筆もの。PS4版はバトル自体のルールやパーツ性能などはほぼアーケード版を踏襲しており、特殊なコントローラによる操作もマウスさえあればだいたい再現できるように調整している点は悪くなかったが、それ以外、具体的にはPS4への移植に際して追加された部分は漏れなくダメだった。最小限の努力で最大限のダメージを与えてくれたなという。

 あちこちで言われているように「ガチャ」がガン過ぎる。ロボットカスタマイズもののゲームであり、パーツを集めて自己流の機体を作り上げていくのがいちばんの醍醐味なのに、PS4版『ボダブレ』はこのパーツ入手手段をガチャにしやがった。アーケード版では報酬でもらえる素材+GP(クレジット投入すると増えるポイント)で好きなパーツを買える仕組みで、まあリアルマネーは必要だけどガチャよりよほどモチベーション的にマシじゃない? 『モンハン』がどのクエストでどのモンスターを倒してももらえるものはお金だけで、装備はガチャ(全系統の武器・防具のうちどれが当たるかわからない)でしか入手できないゲームだったらゲボゲボドチャクソカーニバルの烙印押されるけど、PS4版『ボダブレ』がそれなんです。仮に金があまり余っている中年男性でも忌避するわ。追加されたストーリーモードは意味わかんねえしチュートリアルにもなってないし報酬もしょっぱいし演出も地味だし、プレイする意義が見いだせない。

 配信から半年も経っていないが、現段階ですでに「マッチングがクソ→ランクマッチに人が減る→ますますマッチングがクソ」の無限ループに陥っており、正直なところ詰んでいる気がする。次世代へ伝えていきたい移植失敗例です。全部「なかったこと」にできないのコレ。


2.Fallout76

(ベセスダ・ソフトワークス/PS4、Xbox one)

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 一通りマップを埋めると一気にやることが無くなり、ボリューム面では前作までと比べるとだいぶ落ちる。ゴルフ場に核を落として、他のプレイヤー(たぶん中年男性)が群がる中でレア武器掘りをするくらいしかない。
 オンラインを実現するために様々な制約が課されている一方で、「オンラインならではの遊び」は基本的にすべて滑っている(誰1人やってない対人イベント等)。長い目で見ていきたいタイトルだが、無限の遊び場を提供してくれるはずのオンライン要素が現状、足枷にしかなっていないのはトホホ感が凄い。


3.METAL MAX Xeno -滅ぼされざる者たち-

(角川ゲームス/PS4、PS Vita)

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 『モンハンワールド』や『ポケモンピカブイ』と同じく、シリーズのお約束を大幅に見直しリビルドした野心作。今までの『メタルマックス』は大破壊が起きた後のマッドマックス的世界で戦車を乗り回してヒャッハーする賞金稼ぎたちのRPGだったが、今作は人類の生き残りが5、6人しかいないというマジで滅亡寸前の世界の「デストキオ」が舞台。なのでシリーズの「良さ」がことごとく削られてしまっている。街も村もNPCも無し。ポストアポカリプス世界でたくましく生きる人々との軽妙な会話もサブクエストも無し。どれだけ賞金を稼ごうが、インテリアもおだいじんも無し。お金の使い道は戦車の改造や武器防具の購入だが、そもそも人類滅亡寸前で金を払ったりしてる場合じゃないのでは。ポチ(ペット)も無し。お遊び道具も無し。舞台が滅亡後の東京なので、ダンジョンは東京駅だの六本木タワーだのビッグサイトだのなかなか魅力的なシチュエーションが多いが、中身は全部崩れかけたビルなので面白みに欠ける。ついでに言うとダンジョンの仕掛けとか謎解き等もいっさい無し。
 周回プレイと戦車の改造に特化したと思われる内容で、おそらくは限られた予算の中で力をつぎ込む部分と削ぎ落す部分をしっかり取捨選択した結果と思われる。方向性が間違っていたとは思わないが、やはりシリーズファンとしては寂しいものがある。
 キャラクター自体はそれなりに魅力的だが、ストーリーは薄味。主人公の腕はラスボスの人工頭脳みたいなヤツに侵されており「意識がだんだん乗っ取られてしまう! ウワーッ」みたいなイベントが途中にあるのだが、その後は特に何事もなく元気なままエンディングを迎えた。あとマジで人類が滅亡寸前なので「頑張って子作りをしよう!」みたいな会話が拠点で何度も繰り返される。ただし生き残ってるのはジジイのメカニック、獣人の少女、オネエの武器屋、不妊症のソルジャー、アンドロイドのオペレーター、というメンバーなのでいろいろ前途多難。普通の中年男性はなぜかいない。

 

4.二ノ国II レヴァナントキングダム

(レベルファイブ/PS4、PC)

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 「スタジオジブリ」チックなキャラクターとアニメーション表現で評判だったRPG『二ノ国』シリーズの最新作。アクション要素を取り入れたバトル、多彩なキャラクターたちを仲間にしての王国づくりパート、そして豊富なやり込み要素!! みたいな、なんというか「ゲーム雑誌なら紹介しやすそうなウリ」がいろいろと盛り込まれており、グラフィックも音楽もゲームバランスもインターフェイスも良好。ただ物語が致命的に面白くない。

 簡単に言ってしまうとストーリーの軸の1つは「中年男性の異世界転生無双モノ」で、彼の活躍と葛藤ぶりはわりと見ごたえがあるものの、それ以外のキャラは驚くほど地に足が付いておらず、フワフワした子供だまし世界の住人でしかない。いっそのこと完全に中年男性をターゲットにしたほうが突き抜けた話になったのでは。大型アップデートが最近配信されたが「今?」感が強い。


5.ロックマン11 運命の歯車!!

(カプコン/PS4、Xbox one、Nintendo Switch、Steam)

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 いや、面白かったですよ? 1ステージが長いのにワイリーステージが短いことを除けば、相変わらずの高めの難易度は絶妙な歯ごたえ。でもまあ、1回クリアしたらいいやって感じになってしまって…。過去作のロックマンはそれなりに周回プレイする気になったのに、今作はそれがしんどい。ゲームに問題があるのか単に中年男性のポテンシャルのせいなのか判断しづらい。

 全作『9』と『10』は8ビットファミコン風ドット絵でダウンロード専売1000円というお手軽さだったのだが、ぶっちゃけ今の時代の『ロックマン』ってそれくらいのタイトルで十分なのでは? シンプル操作の横スクロールアクションである以上、今作みたいにグラフィックやボイスや追加システムを頑張っても、プレイヤーの満足感にはそれほど貢献できないのでは? と思ってしまった。

 

 以上です。まったく関係ないけど『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』がえらく面白いので今年はコレばっかやって過ごすことになりそうです。

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