ジャッカルの日

漫画・ゲーム・映画・怪奇についてバカが感想と考察を書く

コロナ禍と即売会の売り上げ ―「第三十一回文学フリマ東京」

  2020年11月22日(日)、1年ぶりの文学フリマ東京に行ってきまんた。

 

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 今年5月に開催予定だった第三十回は中止の憂き目に。文学フリマ東京の開催に合わせて新刊を作っている当サークルとしては「1回休み」だったわけです。まあ7月くらいには新刊・二級河川23号が完成したのでboothで先行販売したり、おもしろ同人誌バザール(11月1日)に出したりしましたが。

 

 で、開催1週間くらい前にコロナ感染者が爆増する中、開催された文学フリマ東京。運営はできる限りの対策を取っていた、と言ってよいと思います。具体的には、

・開催時間を1時間短縮し、12:00~17:00に

・各ブースの間隔を可能な限り空ける

・入場時に体温を測定

・接触感確認アプリ「COCOA」を入場時に提示

・参加サークルの入場枠を3名から2名に

・見本誌コーナー廃止

・チラシ置き場廃止

・会場内での飲食物の販売中止

などなど。

 

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こんな感じで展示しましたよ

 

 各ブースのスペースをゆったり取れるのはよかったですね。いつも楽しみにしているターリー屋のカレーとかクルミドコーヒーとかが味わえないのはそりゃ残念でしたが、その代わりに東京流通センター内の飲食店が開いていたり、お弁当の販売も行われていたようです。

 ただ、それ以外は「本を売りて~~~~!」という出展者からすればマイナス要素になることしかなかったわけで。外出自粛による客足の鈍り、開催時間の短縮はもちろん、見本誌コーナー廃止はまあまあ痛かったような気もします。我々の本、読んでみたらわりと面白いから! パッと見ではわからない良さがあるから! と言いたくもあるけど、パッと見で良さを伝えられる工夫もせにゃあかんのかもしれませんね。

 

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 ちなみに我々は「評論」カテゴリでテキストサイトの延長みたいなごった煮雑誌を出しております。新刊は「音楽」をテーマに、タモリ倶楽部の空耳アワー登場回数多いアルバムベストだとか、変な邦題だけで作ったカルタだとか、シンガーソングライター・加藤千晶氏のライブに15年間欠かさず通い詰めた人による演奏曲目リストだとか、ユーミンの90年代までのアルバムレビューだとか、YouTubeで観られるフォークメタルMV特集とか、アニソンとはまた違う「まんがイメージソングアルバム」聞き比べとか、音楽系Vtuberの話とか、国会議員が出してるレコードやCDの話だとかしています。

 これを「文学」と言い張るのは相当な強心臓ですが、そういうのもまあまあ受け入れてくれるフトコロの広さも文フリの良いところです。

booth.pm

 

 

 ぶっちゃけた売り上げですが、例年の80%くらいの「微妙に物足りないが、壊滅的というほどでもない」くらいに落ち着きました。前述の通り、新刊は他の場所でも先行販売していたので請求力はやや落ちていたかもだけど、全体的にもう何冊かずつプラスされててもよかったかな~と。文学フリマの人出自体は、例年とそんなに変わらないくらいの盛況ぶりには見えたんですよね。開催時間短縮・見本誌コーナー廃止以外にも、コミティアと別日だったせいで「ついで」需要が見込めなかった…とかの理由は思い付きはしますけど。

 実際のところ、文フリ東京三十一回の来場者は3148名。うち出展者は969名、一般来場は2179名だったとのこと。前回、2019年11月に行われた文フリ東京二十九回の来場者は6044名。うち出展者は1612名、一般来場は4432名とのこと。なんだかんだで半減していたことを考慮すれば、まあまあ健闘した程度と言えるのかもしれません。

 

 ただイベント自体は当然ながらムッチャ楽しかったし、即売会イベント由来の熱気とパワーはじゅうぶんに補充できました。

 個人的にはセブンイレブンのマルチコピー機で印刷したコピー誌がそこそこ売れたのが嬉しかったですね。セブンのコピー機、本当すげ~んだわ。pdfファイルを読み込ませれば、あとはただ半分に折るだけで小冊子になるよう印刷してくれるんですよ。20年くらい前、コンビニのコピー機で両面印刷するためにガッコンガッコン用紙トレイを(勝手に)開けてセットして、セットの仕方まちがえて同じ面に二重印刷して数百円ムダにしてたりした頃と比べたら雲泥の差ですわ。セブンのマルチコピー機、オススメ。

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中身はまあまあヒドいです

 

 あとやっぱ「いつも買ってます」とか、「面白かったです」とかいった感想! 嬉しい! 毎回買ってもらえるくらいには面白いものを作っている、という自負を根拠なしに持っていましたが、実際にそう言っていただけるのとでは全然違う! 以上! 次回も頑張ります! 文フリ東京三十二回は例年と異なり、ゴールデンウィークを避けた5月16日(日)に開催予定とのこと!!

 

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 あと直接関係ないけど、この日に行った浜松町の燻製ダイニング OJIJIっていう店めっちゃうまかった。すんげ~~の。燻製チーズに燻製刺身、辺りはまあわかるけど飲み物も燻製ハイボールに燻製ジンジャーハイと燻製づくし。お通しのバゲットもスモーキーな燻製風味なのはまあわかるとして、バゲットを浸けるオリーブオイルやバターソース自体も燻製香まる出しなのはなぜ? ていうか液体も燻製にできるの? あとすき焼きを「燻製した生卵」と「燻製したトマトを冷凍して砕いたヤツ」で食べるのもヤバかったです。生卵は余分な水分が抜け生臭さが消えて濃厚さアップでカスタードかと思うくらい(と言うと大げさなのだが大げさに言いたくなる)、トマトは「水っぽさ皆無で旨味だけで構成されたひんやり氷」ですき焼きを食うという未知の体験で、おれが味皇だったら絶叫と共に失禁・卒倒もやむを得ないと思うほどでした。燻製最高! あと文フリも最高!