スマホゲーはすぐ飽きてしまうタチだが、『キン肉マンマッスルショット』は比較的長くプレイしている。ゲーム性はまんま『モンスト』なので語ることは特にないが、本作は他の『キン肉マン』ゲームには無い独自の強みを持っている。なんと、キャノン・ボーラーがめちゃくちゃしゃべるのだ。
本作はプレイアブルキャラ数がアホほど多く、『キン肉マン』のキャラはほぼすべて出てくる。ポルターガイストやバアロノスのようなマイナー超人、明らかに戦闘要員じゃないナツミやドロシー&おがあ(セイウチンの家族)、他にも「アシュラマンの父」や「ウォーズマンに変装してベアークロー返しの特訓をしていた時の真弓」みたいなキャラも揃っているほど。今のところ登場する気配がないのは悪魔の種子のメルトダウンくらいなもんである*1。
なので、原作コミックで試合が描かれたキャノン・ボーラーなんてこの中ではメジャーなほうである。なんとキャノン・ボーラーだけで6種類もいる。
このゲームでは、ステージをクリアしたときに使用キャラが専用のセリフをしゃべる。名言も多いが「なんでそこ引っ張ってくるんだよ」みたいなのも多い。キャノン・ボーラーにも各種2つずつ、計12種の勝ちゼリフがある。しかもキャノン・ボーラーがボスとなる専用ステージが2種類、難易度3段階別で計6ステージあり、ボスとしての登場時にもそれぞれ異なるセリフを述べる。これはえらいことである。そもそも原作でのコイツのセリフは「ハアハア」しかなく*2、総登場数も8コマ(背景出演除く)しかない。そんなキャノン・ボーラーが、果たしてどんなセリフをしゃべっているのか? 今まで我々がキャノン・ボーラーに抱いていたイメージと言えば「ビッグボディチームの副将であること」「マンモスマンと引き分けたのが唯一の活躍なこと」「なんかハァハァ言ってること」くらいしか無かったのではなかろうか。しかし、このゲームを通じてキャラクター性が掘り下げられたことで、キャノン・ボーラーの新たな一面が見えてくることと思う。それでは、登場順にそれぞれのセリフを紹介していこう。
●No.314 -強力チーム・副将- キャノン・ボーラー(★★★★)
「ビッグボディチームの副将の力を思い知ったか!」
まずは「勝ちゼリフ」から。このゲームの超人のレア度は★~★★★★★★まであり、「覚醒」することで★が1つ増えて強くなっていく。覚醒は一部の例外を除いて1回のみ可能。基本的に★×6以外は使い物にならないので、★×4の超人はそれだけで戦力外である(覚醒しても★×5止まりなため)。
コロシアムでの勝ちゼリフはこちら。
「コロシアムでの副将の力を思い知ったか!」
まんまですね。コロシアムというのはガチな対人戦で、弱いキャラでコロシアムの勝ちセリフを見るのは非常に難しいのだが(たまたま知り合いと出会うとか、相手が通信切断で不戦勝になるとか)、最近搭載された「ホーム画面カスタム機能」でキャラのセリフ一覧が見られるようになった。この機能がもっと早く搭載されていたらこの検証もラクに進められたのだが。
●No.315 -強力チーム・副将- キャノン・ボーラー(★★★★★)
「ビッグボディチームの副将は強いだろう!」
上のキャノン・ボーラーが覚醒した姿。覚醒するとなぜか肩パッドが割れる。また、このゲーム中で唯一の半目じゃないキャノン・ボーラーでもある。
キャノン・ボーラーは眠そうな半目キャラのイメージが強いが、じつは原作中では目を見開いているシーンの方が多い。というか、半目になっているのは最初に登場した時の1コマ目のみである(例のハァハァ言ってるシーン)。つまりあの半目は疲労、またはマンモスマンを前にしての焦り・恐怖を表したもので、普段の彼は半目でもなんでもなく、初登場時がたまたま半目だったせいで以降そのイメージが付きまとっているだけなのかもしれない。
コロシアム勝ちゼリフ。
「コロシアムでも副将は強いだろう!」
はい。
次に、「-強力チーム・副将- キャノン・ボーラー」が手に入るイベントバトルで、ボスとして出現したときのセリフ。
●来襲「必殺キャノンラリアート!」 50万パワー
「ビッグボディチームの副将が相手をしてやる!」
このゲームのイベントバトルは難易度を「〇〇万パワー」と超人強度で記している。50万パワーはハナクソほじりながら足で操作していてもクリアできるレベル。
●来襲「必殺キャノンラリアート!」 100万パワー
「ビッグボディチームの副将がまた相手をしてやる!」
早くもネタ切れ感がある。
●来襲「必殺キャノンラリアート!」 500万パワー
「ビッグボディチームの副将相手にこりないやつだな!」
キャノン・ボーラーにとって「ビッグボディチームの副将」というポジションがいかに大きく、彼のアイデンティティに影響を与えているのかがよくわかりますね。
ちなみにキャノン・ボーラーの実際の超人強度は800万パワー。強力チームは全員正義超人であることが後に明かされており*3、正義超人で800万というのは破格のパワーである。元は地球以外の星で活躍していたのだろうか。ついでに言っとくとキャノン・ボーラーの出身国(エントリー国)はイラクだかイランだかはっきりしない。
上のキャノン・ボーラーは水属性だったが、次に火属性のキャン坊(略した)を見ていこう。このゲームの属性関連はパズドラやモンストとまったく同じなので説明しません。
●No.883 -仕組まれた引き分け- キャノン・ボーラー(★★★★)
「ハァハァ 負けてたまるか!」
説明が遅れたが、このゲームには各キャラごとにアビリティというのが1個~6個くらい設定されていて、アビリティの組み合わせ次第ではHPや攻撃力などが低めのキャラでも大活躍できたりする。このキャノン・ボーラーはアビリティが「木属性耐性[弱]」1つのみだが、これは1800体以上いるキャラの中でも最弱候補である。
「ハァハァ これで1勝だ!」
コロシアムでのセリフ。待望の初勝利をもぎ取った!
●No.884 -仕組まれた引き分け- キャノン・ボーラー(★★★★★)
「ハァハァ 勝ちは勝ちだ!」
このキャノン・ボーラー単体では正直なところまったく戦力にならないが、レオパルドンを覚醒させるための素材として使われたりする。ポーズはカッコイイ。
「ハァハァ 引き分けにはさせないぞ!」
コロシアムの勝ちゼリフ。まあこの性能のキャノン・ボーラーでは実際のところ引き分けに持ち込むのも相当キツいとは思う。
で、このキャノン・ボーラーのボスセリフ。
●来襲「唯一の引き分け!?」 50万パワー
「4人抜きは阻止してやる」
●来襲「唯一の引き分け!?」 100万パワー
「このまま負けるだけでは終われない!」
●来襲「唯一の引き分け!?」 500万パワー
「両者ノックアウトでもいいから止めてやる!」
見ての通り、知性チームのマンモスマン戦がモチーフのイベントバトル(それしか作りようが無いが)。来襲バトルが2種類ある超人はかなり少なく、期間限定バトルを覗けばキャノン・ボーラーとキン肉マンのみである。というのも「来襲」はもっとも難易度が低いイベントバトルで、この上に急襲・猛襲・激襲があり、知名度のあるキャラはたいていそっちでボスとして登場するので…。
最後、木属性のキャノン・ボーラー。
●No.1566 -大砲並みの超人パワー- キャノン・ボーラー(★★★★★)
「ハァハァ 副将の力を思い知ったか!」
このキャノン・ボーラーはコロシアムを勝ち抜くことでもらえる賞品で、性能は上の4体と比べるとかなりマシなほう、というか普通に活躍できる。アビリティの「爆破ロープ耐性」は、持っている超人が比較的少なめなレアアビリティ。でもセリフは相変わらずハァハァだし副将推し。
「ハァハァ やっと1勝だ!」
コロシアムの勝ちゼリフ。No.883とあんま変わらんな。
●No.1567 -大砲並みの超人パワー- キャノン・ボーラー(★★★★★★)
「ハァハァ 強いだろう!」
現状、唯一の★×6キャノン・ボーラー。これまでと比べてイラストも異様に力が入っている。キャノン・ボーラーの生みの親である東京都の村上クンも満足であろう*4。あとこのキャノン・ボーラー、おれはまだ手に入れてないので(覚醒させるにもコロシアムの景品が必要で、期間限定なので入手が難しい)コロシアムの勝ちゼリフは不明です。たぶん「ハァハァ」は言ってる。
※追記※
「ハァハァ これが副将の実力だ!」
のちに手に入れたので検証してみたらやっぱりハァハァ言ってました。ちなみに現在(2019年4月)はコロシアムが廃止され「王位争奪戦」に改められましたが、いつまでもβ版でプレイできない状況なのでこのキャノン・ボーラーの入手は相当難しい、というか現状不可能です。
いかがだっただろうか。キャノン・ボーラーが「ビッグボディチームの副将であること」「マンモスマンと引き分けたのが唯一の活躍なこと」「なんかハァハァ言ってること」がよくわかったのではなかろうか。今後もハァハァ言い続けてほしいですね。あとワンダースワンカラーの『キン肉マンII世 超人聖戦史』というゲームでもキャノン・ボーラーがめちゃくちゃしゃべっているという情報も得たので、本体+ソフトで5000円くらい払ってでも検証したいという方はぜひアレしてみてください。以上です。
まあそれはそれとして『キン肉マンマッスルショット』はイラストがとにかく最高なので肉好きには普通におすすめします。
連載最新分のサタン編のキャラももちろんいるし、
「マッスルファイト」でも出てこないような超人も一線級で使えるし、
「その形態を出す!?」みたいなマイナーどころも揃えてくるし、
季節イベントのガチャもよい感じだと思います。
以上です。